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糖質制限ランニング。エネルギー代謝から考えてみる。

Fotolia_94368655_XS糖質制限とマラソン。走る時にはエネルギーになる糖質が十分にないといけないんじゃないの?

と思われるかもしれません。これはもちろん間違いではありません。走る時に糖質は必要です。

しかし、有酸素運動の代表ともいえるマラソン。長距離走をやる時のメインエンジンは脂質であるべきなのです。

なぜなら、体内に蓄えられる糖質(グリコーゲン)は実はそんなに多くなく、もっと効率的なのは脂質なのですというお話を前回しました。

糖質制限でランニング?マラソンは脂質で走れ!

 

勘違いしてはいけないのは、糖質を減らすことで単に低血糖になってしまって力がでない…となってしまうと意味がありません。

つまり、糖質と脂質のエネルギーのうち、脂質を上手く使う回路を作っていきましょうということです。

では、どうしたらいいか?について書いていきます。

まずは、ランニングで脂質を使う状態をつくる

Runner athlete legs running on  grass seasideよく、ダイエットでランニングをするなら20分以上は走りなさいというようなことがいわれます。

これは何故でしょうか?実は、これも糖質メインか脂質メインかの違いの話になってきます。

大体成人男性60kgの人が20分走ると、150kcal程度を消費します。

20分程度のランニングだと、まだ脂質代謝のエンジンがかかりきらず、糖質中心のエネルギー代謝となってしまいます。

 

もちろん、それだと意味がないということではありませんが、ここから時間が経つにつれてだんだんと糖質ではなく脂質をメインに使うエンジンに切り替わってくるのですが、それにだいたい20分程度の時間がかかるということから言われているのでしょう。

ダイエット目的でカロリーを消費するということであれば、20分を小分けにしてく方法でも効果はあるのかもしれませんが、ランニングのタイムを上げたい、競技力を引き上げたいという目的の人は、もう少し長い時間をかけて、脂質エンジンを活性化させていく必要があります。

私たちの体には短距離ダッシュなどに向いている筋肉である速筋と、マラソンなどの長距離走、有酸素運動にむいている遅筋という筋肉があります。

 

速筋は瞬発的な力に向いていますが、持久力がなくてすぐにバテテしまいます。この筋肉は主に糖を消費する筋肉です。

遅筋は逆に瞬発的な力はあまり出ませんが、長い時間運動するための酸素と脂質を上手く使ってくれる筋肉です。遅筋はそれを有効に行うためのミトコンドリアという器官が豊富にあります。

マラソンでは、この遅筋を活性化させる必要があるので、短い時間で運動を終わらせるのではなく、長い時間をかけることでこの筋肉の代謝を高めていく必要があるのです。

鼻歌まじりに走れるニコニコペースが脂質代謝のペース

Fotolia_82656133_XSランニングというとゼーハー息を切らせるイメージがある人もいると思いますが、基本的にそれでは酸素が足りていないという証拠ですから、このようなペースだと逆に無酸素の要素が強いため、速筋を使って糖質を使いすぎてすぐにバテテしまいます。

もちろん、短い距離ならゼーハーいっていてもゴールはできますが、基本的にはゼーハー言わないようなペースで走る方が、遅筋を使って脂質代謝を高める運動となるわけです。

 

どれだけ長い時間運動出来るか?を考えて行うことこそが、糖質を温存して脂質をメインに使うトレーニングということです。

だいたい感覚的にいうと、口を閉じても鼻呼吸だけで走れるペース。もしくは、誰かと会話が楽にできるようなペースがよいでしょう。

心拍数計などを使って確認する方法もありますが、これは個人差がありますから、先ほどの目安を参考にするとよいと思います。

 

逆に、いくらその時余力があったとしても、口からの呼吸をしないと辛いくらいのペースだと、だんだん糖質を使う代謝に切り替わっているということになります。

これはどちらが優位か?ということであって、完全に切り替わっているということではなく、どちらかというとハイブリッドに使っているというとわかりやすいでしょうか。

この糖質優位と脂質優位の運動強度の境目が実はあって、そのことをAT(Anearobic Threshold:無酸素性作業閾値)といいます。

 

この地点を知る為には、マスクのようなものを付けてトレッドミルを走り、スピードをだんだん上げていき、呼吸の中の二酸化炭素の割合が増えたところで測定する方法や(二酸化炭素が多くなると無酸素性が高くなっているということ)

 

一定のスピードで走った後に、血液を採取して血中の乳酸濃度を測定する方法(乳酸濃度が高くなると、運動強度が高く、乳酸の処理能力が追いつかなくなっているということ)

 

または心拍数で測る方法(心拍数によって運動強度を決定する)などがあります。

 

すべての方法が一致するとは限りませんが、体感としてこの地点までくると、鼻歌まじりで走れるという強度ではありませんから、普段ランニング初心者はおそらくこのペースでフルマラソンを走るなんてもってのほかという感覚になることでしょう。

 

また、心拍数で測る方法意外は専門の機関などを利用しないと測定は難しく、心拍数の場合もハートレートモニターという最近では身近にはなってきていますが、自分の心拍数を測定する装置が搭載した時計などを使用しないと測定が難しいのです。

ですから、そういった装置もないという場合はご自身の体感でニコニコペースを実感されるとよいでしょう。

糖質を摂った後は自然と糖質メインエンジンになる?

Fotolia_81584558_XSランニングの強度がわかったところで、次に大事なのがやはり食事。

前回の記事でも糖質制限でランニング?といっていましたが、なぜエネルギーである糖質を制限する必要があるのでしょうか?

実は、私たちにとって糖質はなくてはならないものではありますが、必要以上にこれを摂取してしまうことで、この増えすぎてしまった糖質を処理するために身体は糖質を代謝するエンジンを優位にしてしうまう性質があるのです。

 

もちろん、その時は脂質エンジンは劣勢に交代してしまうことに。

特に、糖質をとった直後数十分すると、血糖値が上昇してきます。この状態になると何が起きるかというと、血糖値をさげるためのインスリンが分泌されます。

糖質の摂取量が多く、インスリンが大量に分泌されるとそれだけ長い時間が要され、しかも身体に溜まりすぎた糖質をできるだけエネルギーとして使おうという状態に代謝機能が傾きます。

このとき、体内の脂質はエネルギーとして使われることが抑制されてしまうため、体脂肪の分解も行うことができなくなってしまいます。

 

糖質メインになっていても、その時の走るスピードを速くしすぎなければバテることもありませんが、糖質を使うと代謝物質として乳酸がでてきます。

乳酸も実はエネルギーとして再利用出来る物質ですから、運動強度が高くなければ乳酸も上手く利用しながら運動時間を継続していくことができます。

しかし、運動強度が高くなると、乳酸をエネルギーとしてかえる余裕がなくなり、どんどん無酸素性の高い糖質代謝に傾き、乳酸は溜まる一方。身体は疲弊してきて動かなくなってしまいます。

こうならないために乳酸を上手く使ってくれる遅筋をメインに使ってくれる脂質代謝を高めていく必要があるのです。
普段のランニングから、脂質をメインに使う強度で走るのはもちろん、糖質で血糖値を急上昇させず、脂質が優位になるように、食事面からも糖質の摂取をある程度控え、逆に高タンパク高脂質な食事に切り替えていくことも重要なのです。

糖質も最低限の摂取をしないと筋肉が削られやすくなる

Blood Cellとはいえ、糖質は私たちの脳や赤血球に必要な栄養素です。健康目的で糖質制限をしている人であれば糖質を摂取する必要はありませんが、運動となると話は別です。

脂質をメインにつかう有酸素運動とはいえ、糖質を全く使わないわけではありません。

どんなに効率よく脂質を使っていても、糖質は少なからず使っているわけですから、長い距離を走れば体内の糖質はどんどん減っていくのです。

 

糖質は外から食事で摂取しなくても、体内で合成できるという話もありますが、そのためにはタンパク質をたくさん摂取する必要があります。

しかし、先ほど申し上げたように、運動をあまりしていない人と、長距離をたくさん走る人とではエネルギーの消費量が全く違います。

脂質はたくさん余っていても、糖質はすぐに枯渇してしまうわけですが、日常生活レベルではない運動レベルだと、タンパク質をたくさん食べるだけでは追いつきづらく、効率も非常に悪くなってしまいます。

また、インターバル走やペースランニングなど、スピードを重視したランだと糖質を使う割合が多いため、運動後には糖質を補給をした方が効率よく体力回復をすることができます。

 

体内の糖が必要以上に減ってしまったら、タンパク質の分解を待たずに糖質を速やかに必要量摂取する方が効率的であると思います。

逆に、そこに糖質制限のこだわりが強すぎて、糖質を全く摂取せずにいると、タンパク質の合成よりも分解の方が促され、故障の原因や体重が過剰に減ってしまったり、貧血の原因ともなってしまいます。(赤血球を作るのにもタンパク質が必要)

 

エネルギーのコントロールが上手くいけば糖質を全く摂取しなくても可能だという話はありますが、かなり難しいということを理解しておくとよいでしょう。

あくまで無難なのは、いままでご飯やお菓子、ジュースを普段から飲んでいたとしたら、その割合を減らし、運動後だけにするということでしょう。

エネルギーはどう使われるのかを意識してみる

いかがだったでしょうか?

普段食べるものにエネルギー(カロリー)があるのはご存知だとは思いますが、それがどうやって使われるかは、運動の強度によっても違うのです。

また、何をメインに食べるかによっても違ってきて、それを目的と一致させることによってトレーニングの効果もかわってくるのです。

食事をかえるのが難しい…という場合は、まずはニコニコペースを探してみるのもよいかもしれませんね。

 

 

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