ブログ

インスリンスパイクと糖質制限。肥満ホルモンをコントロールする!

Fotolia_56334866_XS糖質制限(MEC食などもおおまかに言うと分類されます)が流行っている昨今ですが、皆さんはなぜ糖質を制限するとダイエットの効果があるのかご存知でしょうか?

糖質(炭水化物)って脂肪になりやすいんでしょ?

ということを漠然と知ってはいても、それがどういうメカニズムで体脂肪になってしまうのか?ということを知っていると、よりその効果を理解できますし、どういうタイミングで摂ってはいけないのかもわかってきます。

今回は、糖質制限においては絶対に知っておかなければいけない、肥満ホルモンともいわれるインスリンについて知っていきましょう!

 

血糖値の上昇はとっても危険!そのためにインスリンは重要!

Fotolia_66573043_XSインスリンというホルモンは、血糖値を下げるためにとても重要なホルモンのひとつで、膵臓から分泌されます。

血糖値は、基本的に糖質を摂取した時、それが吸収された後血液中に放出された時にあがります。つまり、糖質を摂取→胃を通過して腸で吸収→肝臓に運ばれる→血液中に放出→血糖値が上昇という順番です。

空腹時の血糖値はだいたい100mg/dl前後で安定をしているものですが、糖質を摂取するとだいたい120mg/dl以上の数字になってきます。その上昇度合いは摂取した量などにも違いますが、140mg/dl以上の数字になってくると身体には危険が及んできます。

何故かというと、糖は身体の大事なエネルギー源ではありますが、それを自分が処理できる以上に体内にある状態になると、身体中の細胞にダメージを与えてしまうことになるからです。

運動量が多い、筋肉量が多いなどの処理できる能力が高い人が糖質をたくさん摂取しても、それがエネルギーとして消費されるので問題はありませんが、糖質を処理できる以上に摂取してしまうと、身体に余剰に糖質が残ることになってしまいます。

余剰な糖は細胞へ酸化ダメージを与え、体内に炎症を作ってしまいます。これが、動脈硬化やアレルギー、肌荒れなど、ひいてはガンの原因になるとまで言われています。

そこで、身体は血糖値を高い状態にしないためにインスリンというホルモンを分泌し、血糖値を下げてくれるのです。

実は、インスリンは糖質を効果的にエネルギーとして使うためにも必要ですし、身体に余剰に糖を残さないためにもとても重要なホルモンなのです。

糖は速攻エネルギー。摂り過ぎたら万が一の時のために脂肪として保存。

ダイエットインスリンはとても重要なホルモンで、血糖値を下げてくれるのはいいのですが、その下げた血糖はどこへいくのでしょうか?

先ほど申し上げたように、糖はエネルギーです。使うのであれば肝臓や筋肉が優先して吸収して貯蔵をしてくれます。しかし、糖として貯蔵して置けるのはこれだけ。実は財布がパンパンになるのと同じように、手元にすぐ使えるエネルギーはあまりおいておけないのです。

財布がパンパンになるくらいにお金があったらどうするでしょうか?そうです。銀行へ貯金しますよね。

まさにそれが脂肪細胞。財布(肝臓と筋肉)に入りきらなくなったら、脂肪細胞という銀行へ糖質を中性脂肪に変換して蓄えるというシステムとなっています。

脂肪細胞は財布(肝臓と筋肉)と違って、ほぼ無制限に蓄えられるので、万が一エネルギーがなくなった時のために保存をしておけます。

飢餓の時代から考えたら凄く便利なシステムなのですが、飽食の現代において、運動量も少ないのに、美味しいものを食べ過ぎてエネルギーが溢れている人にとっては、貯金し放題で困ったものですね…。

インスリンは肥満ホルモン!合成モードのブースター

Fotolia_86877518_XS糖質の摂り過ぎは肥満につながるということはわかりましたが、一番の問題は糖質摂取→インスリン分泌の流れです。

インスリンというホルモンは合成ホルモンといって、血液中の栄養を細胞に取り込みやすくするホルモンです。

筋肉をつけたいという目的であれば、とても有効なホルモンではありますが、太りたくない人にとっては肥満ホルモン以外の何者でもありません。

インスリンが分泌されている間は糖質だけでなく、血液中に脂質もあれば、それも体脂肪として取り込みます。そして、脂肪細胞にある中性脂肪の分解をストップする作用まであるのです。

つまり、ジュースをよく飲んでいたり、アメやガム、チョコレートをちょびちょび食べたりなど、糖質をこまめに摂っているような人は、体脂肪をどんどん蓄えるモードにあるということですね。

これではヤセることなんて絶対できません。インスリンは体内の合成ブースターなのです。

逆に糖質制限をしていて、インスリンを追加分泌していなければ、脂質を沢山摂っていても、インスリンブースターさえ出ていなければ、不要な分は排出されますから、糖質さえとっていなければタンパク質も脂質も摂り過ぎても大して問題にならないのです。

つまり、合成モードになっていないから常に代謝前回モード。これが糖質制限が効果的と言われる所以です。

気を付けるべきはインスリンスパイク!

Fotolia_87654943_XSインスリンの出る量は糖質の摂取量と吸収の速さによって違ってきます。糖質の摂取が多ければそれだけ血糖値は大きく上昇しますが、その吸収がゆっくりであれば、ある程度急上昇は抑えられます。

何故なら、インスリンの分泌には少しタイムラグのようなものがあり、吸収が早い糖質を摂ると、一気に糖が吸収されて、一気に血糖値が上昇し、それに反応してインスリンを大量に分泌する必要がでてきます。

しかし、ゆっくり糖が吸収されれば、インスリン分泌の反応がしやすく、急上昇をさせずに緩やかな上昇と、インスリンも無理に沢山分泌する必要がなくなってくるのです。

前者のように急激な血糖値上昇になると、インスリンが大量に分泌されすぎるため、血糖値の急上昇のあと急降下をすることになり、逆に食後2時間後くらいに低血糖にまでなってしまうことがあります。

この血糖値の急上昇によるインスリン大量分泌のことをインスリンスパイクと呼びます。

インスリンスパイクが起きると、このような血糖値の急上昇急降下がおきるため、身体の負担も大きくなるばかりか、食欲も乱れ、精神面も乱れやすくなると言われています。

食後3時くらいに空腹を感じて甘いものが欲しくなるのは、ランチで糖質を摂り過ぎて、インスリンスパイクがおきているのかもしれません。

すぐに夕方までに間食を摂りたくなってしまう人は、厳格な糖質制限をするまでもなく、少しランチの糖質の量を抑えるだけでも、逆に空腹になりづらくなるかもしれませんよ。

また、食後1時間くらいで眠くなってしまう…という人も要注意。これも血糖値の急上昇急降下によるダルさや眠気かもしれません。

こういった糖質コントロールが、結局は太りやすい痩せやすいに関係してくるので、自分自身の体調と食欲をもう一度考えてみてはいかがでしょうか?

 

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

ページ上部へ戻る